ニンジンの話
1年中、目にするニンジンですが、実はいまごろの秋から冬にかけてが旬なのです。
一般に流通している西洋ニンジンは、産地を替えながら通年出荷されていますが、味や栄養面から見ても最もおいしいのか秋冬の時期です。
春先に出回る春ニンジンは柔らかく、みずみずしさが楽しめ、関西でお正月に欠かせない金時ニンジンは、11月から春ごろに出回ります。
ニンジンは英語でキャロット。
キャロットが「カロテン」の語源となるくらい、ニンジンにはβカロテンが豊富に含まれています。このβカロテンの含有量が最大になるのが冬といわれています。
βカロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変化します。
ビタミンAは、皮膚、鼻、喉、ロ、胃腸の粘膜を正常に保つ働きがあります。
体の入りロの粘膜でウイルスをやっつけることができるので、結果として免疫力の向上につながります。
心掛けて取っておきたい栄養素の一つです。
また、抗酸化作用にも優れているので、動脈硬化、癌などが活性酸素が関係する疾病の予防にも役立ちます。
ニンジンのオレンジ色はカロテンなのです。
お勧めは炒め物など油を使った調理が、金時ニンジンの赤い色はリコピンといわれる色素が由来です。
リコピンはβカロテンとは違い、ビタミンAには変化しませんが、リコピンそのものにも抗酸化作用があります。
βカロテンは脂溶性なので、天ぷらやきんぴら、バター炒めなど、油を使った調理法がオススメです。
ニンジンには、ビタミンCを壊す「アスコルビナーゼ」という酵素が含まれています。
加熱調理したり、生で食べる場合はレモンや酢をかけると、アスコルビナーゼの働きを抑えることができます。
サラダにするときは酢の入ったドレッシングを使いましょう。
選ぶときのポイントは、色が鮮やかで、首の部分に青みや黒ずみがなく、上部までオレンジ色のものを選ぴましょう。
葉の切りロの軸が細いものが果肉が柔らかいといわれています。
保存は群れないように新聞紙などでくるみ、冷蔵庫で保管します。
冬なら室温でも、長期間保存できます。