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ゆっくりカタツムリのように。そこから世界が広がるはず。

フランス料理のだし、ブイヨンとフォン

日本料理にとって、だしのうま味は非常に大切です。

しかし、だしにうま味を求めるのは、世界でも同じです。

 

世界には、日本のだしのように「うま味」をダイレクトに感じる料理は多くありませんが、それでも世界中のそれぞれの食文化がだしに相当するものを育んできました。

 

ここでは、世界の代表的なだしについて、見ていきたいと思います。


とりあげたいのは、世界三大料理に数えられ、確固たる地位を築くフランス料理のだしです。


フランス料理のだしには、ブイヨンとフォンの二つがあります。

どちらもうま味の豊かなだしの一種ですが、内容は少し異なります。

 

ブイヨンは素材を煮込んでうま味を抽出した液体です。

一方、フォンは食材を焦がしたり、焼いたりして加工したものからとった、味わいの濃い液体です。


ブイヨンはスープの原料、フォンは料理に使うソースの原料となります。

ブイヨンとフォンの明確な区別は難しいのですが、ブイヨンは抽出液で、フォンはソースのための原液、というのが一般的です。

 

ブイヨンの原型は、フランスの家庭料理ポトフです。


ポトフは肉と野菜を煮込んでうま味が溶け出たスープで、プロの料理人もポトフ料理に精力を傾けてきました。


そして、ポトフから汁だけか独立して発展を続けたのが現在のブイヨンで、よく前菜のあとのスープで供されます。

 

そして、焦がした肉と水を材料として用い、多くの場合ほとんど水がなくなるまで煮詰め、さらに水を足しながら煮る、というのを繰り返した茶色の液体がフォンです。


プイヨンの「抽出」に比べて、フォンは「煮詰める」姿勢か強く、より風味が厚いといえます。

 

1789~99年のフランス革命以後、それまで貴族のお抱えだった料理人だちが、街じゅうにレストランを開店しました。


市民のためのレストランでは、他種類の料理を一度にたくさん作らねばなりません。

味の仕上げとなるソースを作っておかなければ、とても短時間で対応できない、という背景がソースのもとになるフォンを発展させました。


こうしてフォンを使った「ソース」はフランス料理の中で非常に重要なものになりました。

 

そして料理人は、ますますソース作りの技巧に精力を傾けたのです。


現在では「フランス料理の良しあしはフォンの味しだい」と言われるほどです。

 

関連参照:

goods-new.info