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妻だけED・タイミング法ED?

 EDにはさまざまな原因があるようです。

 

不妊症患者さんに多いのは、「妻だけED」「タイミング法ED」です。

女性からすれば、非常にショッキングな名前ですよね。

 

「妻だけED」とは、奥さんとセックスしようとすると勃起しない、という困った症状です。


マスターベーションでは勃起できるのに、いざ子作りをしようとするとまったく勃起できないというのです。


「他の女なら勃起できるってことなの? 私じゃダメなの?」
と怒ったり、落ち込んでしまうかもしれませんが、誤解のないよう解説しておきましょう。

 

妻と仲良しすぎて、性欲の対象とならなくなってしまうケースも多々あるのです。
 
妻は家族の一員であり、母や姉妹と同じような存在になってしまったがために、勃起できなくなるというものです。

精神科の医師が書いた教科書によれば、これは「近親相姦の恐怖が一因となっているのではないか」とのこと。

 

付き合っていた頃の彼氏&彼女の「男女愛」が、「家族愛」や「肉親愛」に変わってしまい、性的対象として見ることができなくなるというのです。
 

あるいは親友のような「友人愛」に変化して、というケースも考えられます。
妻のことを愛しすぎて、可愛くて大切な存在ととらえたあまり、「性的な行為などできるはずもい!」と思う男性もいるそうです。


「自分の娘に手を出すなんて信じられない」あるいは
「自分の母親に興奮するわけがない」という感情に近いのかもしれません。
 
こうした「愛情の変化」は、決して愛情がなくなったというわけではないのです。
むしろ愛情が深まっているがゆえのEDとも言えます。


こうしてセックスレスの状態が長く続いても、お互い何の不満もなかったものが、いざ子供を作ろうとなったときに、突然問題化するわけです。

 

もちろん、なかにはちょっと身勝手ととらえられても仕方のないEDもあります。

奥さんが結婚後、どんどん太っていき、自分の性的対象ではなくなったがために勃起しない、という男性もいるのです。

 

男のわがままと言われるかもしれませんが、太った女性を嫌いになった背景や何か理由があるのかもしれません。

 

美意識の問題なのか、性的なトラウマによるものなのかはわかりませんし、単純に男性を責めることはできないのです。

 

もうひとつの「タイミング法ED」は、不妊治療の分野でも非常に問題視されています。


タイミング法は不妊治療の最も基本的な方法で、基礎体温などから医師が推定した排卵日に合わせてセックスします。

 

なんと、これのせいでEDになるというケースなのです。

 

医師もしくは妻から「この日にセックスをお願いします」と言われると、ストレスとプレッシャーで勃起できなくなってしまうのです。

 

実際に、タイミング法を実践しているカップルでEDの調査をしたところ、約36%の男性がEDだったという報告もあります。
 
勃起は副交感神縫が優位のときに起こりやすいという話をしましたが、「排卵日だから今夜はよろしくね!」と言われたら、強迫観念や義務感で緊張してしまい、うまくいかないのもなんとなく理解できますよね。

 

ただし、一生懸命頑張っている女性側からすれば、その一生懸命さが仇になるという、やるせない話でしょう。
 
このタイプのEDは「心因性ED」とも言われます。


勃起改善薬で解消できる人もいれば、長期間のカウンセリングでも治らない人もいます。


目的が子作りであれば、人工授精などの生殖補助医療を選択するのが近道かもしれません。

 

関連参照:


男性不妊症の問題