白眼の突然変異体が始まり
遺伝学において、ショウジョウバエの果たした役割は大きかったようだ。
ショウジョウバエをモデル生物として確立し、現在の遺伝学の基礎を築いたのが、アメリカの遺伝学者トーマス・モーガンである。
モーガンは1890年代には発生学を研究していたのですが、1900年にメンデルの論文が再発見されたことをきっかけに、遺伝学に関心を移した。
当初はマウスを用いた研究をしていましたが、なかなか成果が得られなかった。
そこで、1907年頃からほかの研究者のすすめもあってショウジョウバエを研究に用いるようになりました。
1910年、モーガンは赤いはずの眼が白くなっているショウジョウバエの突然変異を発見した。
突然変異体の白眼と正常型の赤眼のショウジョウバエを交配させると、白眼のショウジョウバエが生まれることがあることを発見したのだ。
実験を繰り返すうちに白眼の個体には雄が多いことに気づいた。
そこで、眼の色を決定する遺伝子は、雌雄を決定する性染色体のうちのX染色体上に存在しているのではないかと推測したのである。
さらに、はねが小さくなるという突然変異体も見つかったのです。
白眼と小さい羽は一緒に発言することが多いのです。
また、眼の色を決めるい電子とはねの大きさを決める遺伝子は同じ染色体上にあるのではないかと推測したのでした。