サルコペニアにならない
「サルコペニア」という言葉を聞いたことはありませんか?
ここ数年、寝たきり対策のために知っておくべきキーワードとして、あちこちのメディアで紹介されるようになってきましたから、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
サルコベニアは、ギリシア語の「筋肉=サルクス(sarx)」と「減少・消失=ペニア(penia)を組み合わせた造語です。
当初は単に『筋肉量の減少』という意味で使われていましたが、
現在では、加齢や病気などで筋肉量や筋力が低下した人に起こる、さまざまな症状」を総称する言葉として使われるようになってきました。
サルコペニアのさまざまな弊害がもっともあらわれやすいのは、やはり高齢者です。
というのも、高齢になって足腰が衰え、運動量が減ってくるほど、筋肉量の減少率も大きくなり、毎年5%近く落ちてしまうケースも珍しくなくなっていきます。
すると、生活習慣病や認知症などを発症しやすくなり、寝たきりのリスクがさらに高まってしまうのです。
しかし、サルコベニアになるのは、なにも高齢者ばかりではありません。
その極端な例としてよく引きあいに出されるのは、宇宙飛行士です。
重力がある地球で暮らす私たちは、
特別な運動などしなくても、ただ重力に逆らって「立つ」「歩く」という運勣をしているだけで、
抗重力筋という筋肉を使っています。
ところが、無重力の宇宙空間で暮らす宇宙飛行士は、重力の影響を受けません。
そのため、NASA(アメリカ航空宇宙局)の研究報告によれば、宇宙空間では毎日I%ずつ筋肉量が減少するそうで、地球に帰ってきた宇宙飛行士は、みな例外なくサルコベニアになっているのです。
筋肉の衰えを防ぐうえでは、この「重力に逆らう」ということがとても重要で、重力に逆らわずに暮らしていると、私たちにも宇宙飛行士と同様のことが起こりえます。
たとえば、風邪をひいて何日間か寝こんでいるだけでも、筋肉量はガクンと減ります。
また、デスクワークなどで1日中、座りっぱなしの生活をしている人も、下半身の抗重力筋をあまり使わないぶん、筋肉の減少率は大きくなってしまいます。
あなたも、ケガや病気で一時的にでも寝たきり生活を送ったことはありませんか?
職場では座りっぱなしで、疲れて家に帰るとひたすらゴロゴロするという、ほとんど重力に逆らわない生活を送っていないでしょうか?
だとすれば、あなたもすでに立派なサルコペニア予備軍、つまり寝たきり予備軍といえるのです。
ちなみに、サルコペニアのほかにも、最近よく聞く言葉に、「ロコモティブ・シンドローム」があります。
ロコモは、加齢にともなって筋肉・骨・関節などの運動器の働きが衰えることにより、日常生活の動作がスムーズにいかなくなり、要介護のリスクが高まった状態のことです。
一般的には、サルコペニアは、ロコモのなかでも筋肉の問題だけを扱ったものとして紹介されることが多いのですが、寝たきりのリスクが高まるという意味では、はぽ同じものです。
ただし、サルコペニアの場合、
・肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが高まる
・免疫力が衰え、感染症のリスクが高まる
・認知症のリスクが高まる
など、寝たきり以前にもさまざまな疾病リスクが高まることがわかっており、老化そのものを促進してしまいかねません。
運動。無理なく毎日
運動は、続けていかなければ意味がありません。
いままでほとんど運動をしてこなかったのに、
・いきなり1万歩歩くとか、
・いきなり負荷の高い運動をするといった
無茶をすると、体に悪いだけでなく、運動するのが面倒になって、続けられなくなってしまいます。
ウォーキングなら、通勤時間を利用するなどして無理のない歩数からはじめるとよいでしょう.。
筋トレなら、日常生活のちょっとした空き時間でできるものを選ぶ、というように、無理なく毎日続けられることからはじめるいいのではないでしょうか。
筋トレは、シンプルな動きでも、タオルやチューブ、ダンベルなど、道具を使うとより効果的にできますし、「片足立ちで歯磨きをする」「スクワットのつもりで風呂掃除をする」など、「ながら筋トレ」でもいいのです。
もし、時間とお金の余裕があれば、ジムヘ通うのもいいでしょう。
そして、筋肉がついてきたら、少しずつ負荷を強くしていくことも大切です。
ずっと同じ運動・同じ強さの負荷では、だんだん効果が無くなってきますので、
ときどき運動方法を見直しながら続けていくようにするとよいようです。
関連参照:
筋トレの効果的なタイミング
ウォーキングはできるだけ毎日、筋トレは週2~3回が基本です。
なぜなら、「筋肉が増える」というのは、筋肉細胞が増えるということではなく、筋肉線維が太くなる(筋肥大)ということです。
筋トレで激しい負荷をかけて筋肉線維を傷つけ、傷ついた部分がたんぱく質で補修されるたびに、筋肉線維は太く丈夫になっていきます。
これが、「筋肉が増える=筋肥大する」のメカニズムです。
傷ついた筋肉の修復には48~72時間くらいかかり、十分修復されていない状態でさらに筋トレをしても逆効果になるだけで、筋肉は増えてくれません。
ですから筋トレは、週に2~3回がちょうどいいペースなのです。
また、「ダイエットのため、食事を減らして筋トレをする」という人もいるのですが、
この方法だと脂肪だけでなく筋肉も減ってしまいます。
筋肉を増やすのが目的なら、一日3食しっかり食べながら筋トレをしましょう。
筋トレ後は、筋肉内でのたんぱく質合成が安静時より高まります。
このタイミングで食事をすると筋肉を効率よく増やせますから、筋トレをするなら、食前に行なうようにしましょう。
筋トレ直後は食欲か湧かないという人は、ゼリー飲料などでたんぱく質やアミノ酸を摂取するといいでしょう。
「昼間は仕事や家事で忙しいので、筋トレは夜にする」という人は、それでもかまいません。
ただし、夜寝る直前のトレーニングだけは避けましょう。
夜寝る直前に筋トレをすると、交感神経が活発になって寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなってしまうことがあります。
筋肉の合成をうながす成長ホルモンやテストステロンは、夜22時~深夜2時に分泌されるといわれていますが、交感神経が高まり、分泌か抑えられる可能性もあります。
それぞれのライフスタイルに合った食事のタイミングや就寝峙開から逆算し、ちょうど
いいタイミングで日常生活のなかに筋トレを取り入れていきましょう。
関連参照:
コレステロールは悪玉でない!
コレステロールは悪ではない!
がんや自殺対策のために、コレステロールを増やしたほうがいい、という話です。
アメリカは心筋梗塞が死因の第一位ですから、心筋梗塞を減らすことが医療政策の一番重要な点とされています。
心筋梗塞を滅らすために循環器内科の医者は、肉の摂取を減らし、コレステロール値を下げるように指導しました。
日本とアメリカでは食習慣も主たる死因も違うにもかかわらず、日本の医者はアメリカのまねをして「肉を減らそう」「コレステロールを下げよう」と主張しました。
そのためコレステロールが目の敵のようにされてきました。
コレステロールは心筋梗塞のリスク要囚ですから、コレステロールを減らせば心筋梗塞が減るのは確かです。
しかし、コレステロールには別の一面があります。
コレステロール値が高いほど、がんが少なくなるというデー夕があるのです。
ハワイで調査した結果、コレステロール値が高くなると虚血性心疾患(心筋梗塞)のリスクは高まりますが、逆に、がんのリスクは減っているというのです。
その理由についてはまだ解明されていませんが、コレステロールは人間の細胞膜に使われている成分ですから、細胞分裂や免疫機能との関連があるのではないかと考えられます。
このデータから推測できることは、
コレステロールはがんのリスクを減らしてくれる可能性があるということです、
コレステロールはうつ病と関係していることもわかってきました。
65歳以上の男性 195名を対象にして、コレステロール値とうつ病の関係を調査したものがあります。
これによると、コレステロールが高い層では、二年後にうつ病の改善が見られたのに対して、コレステロールが中、低の層ではうつ病はむしろ進行しています。
コレステロールがうつ病を抑制する可能性があるというデータになっています。
うつ病は脳内のセロトニンという神経伝達物質の不足と関係していることがわかっています。
コレステロールは、セロトニンが脳の神経細胞に取り込まれるのを手伝う役割をしていると考えられています。
コレステロールが高い人は、
心筋梗塞のリスクは高くなるけれども、
かんのリスクとうつ病のリスクは減る可能性があるということです。
日本人の死因の第一位はがん(悪性新生物)で、死亡総数に占める割合は28.8%です(平成25年人口動態統計による。以下同)。
第二位は心疾患で15.5%(このうち、急性心筋梗塞とその他虚血性心疾患の割合は三分の一程度)、第三位は肺炎で9.7%、第四位は脳血管疾患で9.3%です。以下、老衰、不慮の事故、自殺などが続きます。
日本人の三割くらいはがんで死亡しており、心筋梗塞と脳梗塞で死亡する人を合わせた
数の倍くらいです。つまり、日本は「がんで死ぬ国」なのです。
さらに言うと、20代、30代は、男女ともに自殺が死因の第一位です。
自殺はうつ病と密接に関連をしています。
それらを考慮すると「コレステロールを減らそう」という考え方は日本の実状にはまっ
たく合っていないことがわかります。
がんで死ぬ人が多いのですから、コレステロールが高めのほうががんを抑制できる可能
性が高くなります。
また、若者の自殺を防ぐには、自殺の原因の一つであるうつ病を減らさなければなりませんが、コレステロールが高いほうがうつ病が減る可能性があります。
一方、欧米と比べて心筋梗塞で死ぬ人は少ないですから、
無理にコレステロールを下げる必要性はあまりないと言ってもいいでしょう。
つまり、コレステロールを下げることは、アメリカ人の寿命を延ばすのには役立ちます
が、日本人の健康を守り、日本人の寿命を延ばすことにはつながらない可能性が高いということになるのです。
関連参照:
フォルクスワーゲンの排ガス不正問題の行方
独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正は、同社の信頼を失墜させ、世界で責任追及の動きも広がってきた。
私はこの方面はまったく素人で不案内なのだが、新聞に記事などを読んでまとめてみた。
「実際の道を走行してみたらわかった」というところにポイントがある。
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最近の自動車は電子部品の塊だ。
部品に付けた多くのセンサーが集めた情報から、制御コンピュータ(ECU)がエンジンの状態などを判断し、滑らかな運転や燃費効率のよい走りを実現している。
人間の頭脳にあたるECUには、それを動かす多くのソフトウェアが組み込まれている。
どのようなタイミングで、燃料をどれぐらい噴射するのか、といったことを瞬時に計算し、エンジンを動かしているという。
例えば、排ガスに含まれる酸素の濃度をセンサーがとらえ、酸素量が多ければ、エンジン内で十分に燃焼していないと判断し、燃料を多く噴射する。
逆に、排がベス中の酸素量が少なければ、噴射する燃料を減らすなどして、効率の良い燃焼状態に近づける。ECUは排ガスなども制御できる。
不正を明らかにした米環境保護局(EPA)によると、VWは[無効化機能」と呼ばれる不正なソフトをECUに組み込み、排ガス中の有害物質の量などを調節していたのだ。
米EPAによると、VWは、自動車の制御コンピューターに不正なソフトウェアを組み込み、排ガス試験の時だけ、有害物質を取り除く浄化装置がフル稼働するようにしていた。
具体的には、制御コンピューターは、
①ハンドルの動き
②スピード
③エンジンの稼働時間や回転数
などを自動的に分析し、試験中の『テスト走行』だと判断すれば浄化機能を高めていた。
そうすると、燃費は少し悪くなるが、排ガスに含まれる有害物質が減り、試験に合格できる。
逆に、「通常走行」時と判断すれば、浄化装置の働きを弱めていた。
燃費は良くなり、浄化装置なども長持ちする。
不正があった車は、通常走行時に、米国排ガス基準の最大40倍のNOxを出していたという。
VWは、通常走行時の燃費の良さを販売時にアピールしていたとの見方もあるようだ。
VWは、過去の試験でのエンジンの動きなどを示すデータに入力しておき、そのデー夕と実際の状態を照合し、「テスト走行」なのか、「通常走行」なのかを判断していたとみられる。
自動車は、全地球測位システム(GPs曇)で位置情報を把握し、カーナビに利用している。
車が移動していないのに、加速と減速を繰り返す動きなどをしていた場合に、制御コンピュター排ガス試験だと判断し、浄化機能を高めていたとの報道もある。
VWは、不正ソフトの搭載車が世界で約1100万台に上るとしている。
今回の問題は、会社上層部や開発部門を含め、組織ぐるみの違法行為との見方が強い。
だとすると、この問題は簡単に済むことはないと思われるのだ。
耳の調子が悪い!私がやったこと
耳の調子が悪い。ずっと耳の聞こえが悪い。突発性難聴のようだ。医者に行くが全然良くならない。これが1年くらい前からの症状だ。
それでも何とかごまかし、ごまかししながらしのいでいた。
その間、耳にいいというものはなんでもやってみた。
三浦敬三さんがいう「ベロだし」や、よく言われる「蜂の巣」を飲んでみたりしたが余り変わり映えしない。
「蜂の巣」は2ヶ月続けて飲んだがちょっと耳がうずくような感じがしたが、それ以上のものはなかった。
「ベロだし」体操はもう一年くらい続けているが元々聞こえなかった右耳のほうが少し聞こえがよくなったので、止めずにいまでもほとんど毎日やっている。
また、一応病院に行ってみてもらう。
「加齢によるものです。補聴器を買うときはいい方の左耳にするように」とだけ言われ、治療は一切なしだった。
それが、このところその耳が落ち着いている。
聞こえが悪いのは変わらないが、雑音が入ったり奥まったくぐもりの中にいるようなところは無いようになった。
どうしてなのか?
思い当たるのはひとつ。
それまでは、1日1回もごはんを食べない生活だったのだ。
まず朝は食べない。昼は麺類、夜はお酒とおつまみで腹一杯になるまで食べる、という生活だったのだ。
それが、生活を変え、ご飯を1日2食摂るようになった。
雑穀を入れて最初は6種類くらいだったのがいまは12種類入りのものを1日2回は食べるようにしている。
ここ2ヶ月くらいそうしている。体調がいい。
いまは、くすりとかサプリメントより食事だと感じている。
ご飯とみそ汁。出来たらこれに漬け物を摂ればなおいいのではないかと思っている。
幕内秀夫の「粗食のすすめ」を読んでから確信したのである。
これを持続していこう。サプリを買う金を「お米」と「16雑穀」「漬け物」にまわすようにするのだ。
高倉健は、晩年まで若々しかったのか?
2014年、俳優の高倉腱さんが亡くなられました。満83歳でした。
亡くなる数年前まで若々しい姿で映画に映画に出続けていました。
きっと、『単騎、千里を走る。』『あなたへ』などの作品に感動された方も多いことでしょう。
それにしても、健さんはどうして晩年まであんなに若々しい姿でいられたのでしょうか。もちろん、その理由はいろいろあると思います。ひとつこれではと思います。
それは健さんの「姿勢」です。
任侠映画に出ていた頃から晩年にいたるまで、健さんの姿勢はほとんど変わっていません。
すっくと立って、ただそれだけで男の哀愁のようなものを漂わせる……それこそが健さんなのでしょう。
そういう健さんの姿勢のすばらしさに若々しさの大きなポイントかあるのではないでしょうか。
そもそも、姿勢のいい悪いには、筋肉量が大きく関係しています。
筋肉の大きな役割のひとつは、身体を支えることです。
筋肉量かしっかりキープされているからこそ「いい姿勢」を保てるのです。
ろくに運動をせずにいると、筋肉か減少するに従って姿勢か崩れてきます。
たとえば、中年以降、肩が落ちてきたりねこ背になってきたりするのは、筋肉が落らてきた証拠です。
背骨まわりの筋肉が減って体幹を支える力が弱ってくるから、上半身が重みに耐えかねて丸まってくるのです。
普段から姿勢に気をつけていたとしても、筋肉量低下が進む50代、60代くらいになるとで否応なく姿勢が崩れてきます。
また、70代、80代ともなれば、すっかり支える力が弱って、背や腰が丸まった「おじいさん体型」「おばあさん体型」になってしまいます。
ところが、健さんは、あのスラッと背を仲ばした姿勢を、若い頃から晩年までずっとキープし続けたのです。
おそらく、その陰には相当精進努力があったのでしょう。
健さんは「俳優は肉体労働」というのか信条だったそうで、常日頃から筋トレやウォーキング、ストレッチなどの鍛練を欠かさなかったといいます。
『撮影現場では座らない』というのも有名な話ですが、そうやって立ち続けていられたのも、普段から体を鍛えていたおかげたったのかもしれません。
ちなみに、いい姿勢を保つためにいちばん重要な役割を果たしている筋肉はどこなのか、ご存じでしょうか?
答えは、身体の奥深くにある「大腰筋」です。
大腰筋は背骨と大腿骨とをつないでいる筋肉で、二足歩行をする人間にとっては「大黒柱」のような存在です。
このこの大黒柱がしっかりとていると、頭の先からつま先までがまっすぐ伸びて、いくら押してもびくともしないような、逞しくてどっしりとした安定感のあるカッコいい立ち姿勢をつくることができるのです。
これは推測でしかありませが、健さんの「大黒柱―大腰筋」はさぞかししっかりしていたのではないでしょうか。
年をとっても若々しく見られたいのであれば、まっすぐ伸びたいい姿勢を維持していかなくてはなりません。
そしてそのためには、普段から筋トレを行って「身体を支える筋肉」を鍛え、ちょとやそこらでは揺らがない丈夫な「柱」を作って行く必要があるということでしょう。
関連参照:
中高年からの筋肉作り